唐犬図 | 橋本関雪
冬季特別展/2022 Winter Exhibition,2022 終了しました。
名画の感触
絵を見て感じる手ざわり
2022年12月1日(木)~2023年2月28日(火)
日本画を鑑賞する際、美しい色彩や魅力的な造形に引き付けられるとともに、描かれたモチーフの手ざわりが想像できることがあります。絵画には様々なモチーフが描かれますが、画家たちは繊細な筆遣いによって、あらゆるものの質感を描き出しています。長毛の動物の毛並みはやわらかく、強固な岩の表面はざらざらと粗く、みずみずしい果物は滑らかな感触を想像させます。手ざわりまでイメージが膨らむ作品には、画家の細やかな観察眼と、それを描き出す巧みな技術・表現があるといえるでしょう。
本展では、描かれたモチーフに触れた時、その感触が想像できるような日本画を展示します。実際に作品に触ることはできませんが、画家の表現に注目し、ふわふわ、つるつるといった手ざわりを感じながら日本画の世界をお楽しみください。
■ 主な出品作品本展では、描かれたモチーフに触れた時、その感触が想像できるような日本画を展示します。実際に作品に触ることはできませんが、画家の表現に注目し、ふわふわ、つるつるといった手ざわりを感じながら日本画の世界をお楽しみください。
橋本関雪「唐犬図」「雨後之朝」 菱田春草「猫梅」 西山翠嶂「幽春」「葡萄ニ栗鼠」
横山大観「午下り」 大橋翠石「虎」 榊原紫峰「雪空」 山元春挙「瑞祥」
富岡鉄斎「蓬萊仙境図」 前田青邨「山路之秋」
菱田春草「猫梅」明治39年
近代の美人画
清方・深水・紫明
粋な女性像を描いた清方、浮世絵の流れを継ぐ最後の画家とされる深水、穏やかな舞妓図を多く描いた紫明。清方、深水の没後50年、紫明の生誕130年を記念し、近代を代表する美人画家三人の作品をご紹介します。
■ 主な出品作品鏑木清方「紅」 伊東深水「春の雪」「夢多き頃」 寺島紫明「美人」「舞妓」
寺島紫明「舞妓」昭和36年頃
冬の横山大観コレクション選
水墨画の名品「朝嶺・暮嶽」「那智乃瀧」や、神々しい富士の姿をとらえた「乾坤輝く」などを展示します。明治から昭和にかけて、常に新しい日本画を追求し続けた大観の画風の変化もご覧ください。
■ 主な出品作品「乾坤輝く」「海潮四題・冬」「朝嶺・暮嶽」「那智乃瀧」「愛宕路」「春光」
横山大観「乾坤輝く」昭和15年