北大路魯山人 Kitaoji Rosanjin 金らむ手津本(金襴手壺)昭和15年(1940)頃 34.6 cm 金襴手とは、器に金箔や金泥で表した文様のこと。あたかも織物の金襴のようであることからこう名付けられた。本作は魯山人の中でも最も絢爛豪華であり、他に作例が見られない一点である。 北大路魯山人 明治16年(1883)~ 昭和34年(1959) 京都に生まれる。若くして書と篆刻で身を立て、当時の風流人との交流を通じて料理と美術に開眼すると、美食道楽が高じて料亭「星岡茶寮」を開設。料理人としての声望を得るとともに、食の空間を彩る食器や花器、絵画や調度などを手がけた。書画、陶芸、漆芸など、それらの作品はあらゆる分野で濃密な個性を放っている。