吉村誠司 Yoshimura Seiji 水族館平成12年(2000) 176.5×205.5 cm 泳ぎ回る魚の群と、群れずに一匹でいる魚。水槽の中とガラスに写った外界。様々な情景がひとつの画面に重なり、時間と空間が移り変わっていくような幻想的な世界である。画家の自由なイメージが一心に描き込まれているといえよう。 吉村誠司 昭和35年(1960)~ 福岡県に生まれる。昭和60年、東京藝術大学美術学部を卒業。62年には院展に初入選し、早くから頭角を現す。一方、平成元年には中国敦煌莫高窟調査隊へ参加、14年には薬師寺阿弥陀三尊仏原画制作などにも従事する。12年に《水族館》で第6回足立美術館賞を受賞。鳥や魚、風景、人物など、様々なモチーフが調和した、幻想的な画風を築いている。