大野逸男 Ono Itsuo 柳生道平成22年(2010) 162.0×159.0 cm 名だたる剣豪を輩出した柳生の里。作者は、古来この道を通った人々に思いをはせ、制作したという。一見鬱蒼とした山道であるが、空間の薄暗さを木洩れ日が石畳や道端の草木を美しく照らし、厳かな雰囲気が滲み出ている。 大野逸男 昭和16年(1941)~ 埼玉県に生まれる。田中青坪に師事し、昭和37年に院展初入選を果たす。その後も院展を舞台に作品を発表して受賞を重ね、また個展も開催。平成20年には院展同人に推挙される。22年、《柳生道》で第16回足立美術館賞を受賞。雄大な風景や生命力あふれる木々や花など、日本の自然を深い自然観照でとらえた作品を生み出している。