愛染|川端龍子
Exhibition
冬季特別展 Wiener Exhibition 2026
大展示室

縦と横 くらべてわかる表現の違い

会期: 2026年12月1日(火)~2027年2月28日(日)

日本画を鑑賞していると、様々な形の作品があることに気付きます。例えば、掛軸は本紙(絵や書が描かれた部分)の形が縦長のものや横長のものがあり、屛風や襖は横に広がる形です。真っ直ぐに伸びる植物、広大な風景など、画家たちは題材の見せ方によって縦長・横長の構図を選択し、時にはモチーフの不要な部分を大胆に切り取ることで、斬新な画面を生み出しています。縦と横、それぞれの構図を活かした作品からは、画家のおもしろい着眼点や表現力の高さがうかがえます。
本展では、横山大観や竹内栖鳳ら近代日本画の巨匠たちの作品の中から、主題を同じくした縦長と横長の作品を並べて展示します。構図によって異なる表現に注目しながら、日本画の奥深い世界をご覧ください。

主な出品作品

横山大観「龍興而致雲」 川端龍子「愛染」 竹内栖鳳「獅子」 
山元春挙「奥山の春図」 榊原紫峰「老松宿鷹図」 大橋翠石「虎」 
小林古径「阿新丸」 今村紫紅「俵藤太物語絵」 伊東深水「春の雪」 
橋本関雪「富貴草図」

竹内栖鳳「獅子」
明治37年頃
大観室
併催

冬の横山大観コレクション選

会期: 2026年12月1日(火)~2027年2月28日(日)

明け方の海を淡い色彩でまとめた「曙色」など、自然に向けられた大観のあたたかな眼差しがうかがえる作品を中心に展示します。昨年、当館の新収蔵品として47年ぶりに公開された大観の絶筆「不二」も必見です。

主な出品作品

「曙色」「不二(絶筆)」「流れ行く水」「牧童」「麗日」

横山大観「曙色」
昭和15年
小展示室
併催

異国を描く

会期: 2026年12月1日(火)~2027年2月28日(日)

近代の日本画家たちは、日本のみならず外国にも新たな題材を求めています。海外の風景とそこに暮らす人々、各国で知られる物語の一部、また非現実的な想像上の光景など、日本画に描かれた異国の風景をお楽しみください。

主な出品作品

山元春挙「瑞祥」 横山大観「南溟の夜」 竹内栖鳳「長江盛夏」
橋本関雪「訪隠図」 安田靫彦「酔貴妃」

山元春挙「瑞祥」
昭和6年