幻揺燈駆平成17年(2005) 259.0×193.9 cm
『幻燈辻馬車』の映画化を構想しながら、病床にあった日本映画界の重鎮・岡本喜八監督から「映画を、一枚の絵の中に凝縮して描いてくれないか」との依頼を受けて制作された一作である。全体に抑制された色調が懐古的な気分をかもし出し、哀愁さえ感じさせよう。
午後の揺曳平成18年(2006) 194.0×259.0 cm
ゴールに向かって疾走する馬の姿が、躍動感あふれる姿で描かれている。芝生の鮮やかな緑色の上には午後の光と影が揺れている。作者の卓越した洞察力と豊かな技量により、洗練された画面に仕上がっている。